7週目

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まとめ

エネルギー変換工学 第7週

テーマ: 火力発電2

講師: 小海 裕 (元日立製作所)

火力発電所の運転

プラントの運用

  • 新しい火力発電ユニットは昼間高負荷、夜間低負荷または停止の中間負荷運用。
  • 急速起動停止、低負荷運用、部分負荷での高効率、低熱損失が求められる。
  • 超臨界圧変圧貫流ボイラが採用される。

ボイラの種類

  • 自然還流ボイラ: 水と蒸気の密度差による自然循環。高圧には適さない。
  • 強制循環ボイラ: 循環ポンプで強制的に水を循環。高さを抑えられる。
  • 貫流ボイラ: 臨界圧以上で直ちに蒸気になり、急速起動停止が可能。

起動停止

  • DSS(Daily Start and Stop)運転: 毎日行う起動停止。
  • WSS(Weekly Start and Stop)運転: 週末に停止。
  • 起動には多くの操作が必要で、コンピュータ制御で管理。
  • 中間負荷運用ボイラは低サイクル疲労で寿命が30年程度に設計。

負荷制御

  • 急速かつ大幅な負荷変化に追従する必要。
  • 変圧運転: 主蒸気圧力を変化させて出力を制御。低負荷域で効率が改善。
  • 定圧運転: 主蒸気圧一定で加減弁の開度を制御。

所内単独運転

  • 電力系統の事故時に発電所を系統網から切り離して単独運転。
  • 最低流量まで燃料、空気、給水量を絞り込み、タービンを低負荷で運転。

ガスタービン

  • 各要素に内部損失や圧力損失がない理想的なサイクルをブレントンサイクルとする。
  • サイクル効率:
    • 加熱量: Q1=cp(T3-T2)
    • 放熱量: Q2=cp(T4-T1)
    • 圧縮機の仕事: Wc=i2-i1
    • タービンの仕事: Wt=i3-i4
    • 理論熱効率ηth: ηth=W/Q1=1-(T4-T1)/(T3-T2)

コンバインドサイクル発電

  • ガスタービンと蒸気タービンの熱効率を組み合わせた効率をηCとする。
  • ηC= ηG + (1 – ηG) ηS

コージェネレーション

  • 電気エネルギー効率: 約30%
  • 排熱利用効率: 約50%
  • 総合効率: 約70%

この要約は、火力発電所の運転方法、ボイラの種類、ガスタービンとコンバインドサイクル発電、そしてコージェネレーションについての重要ポイントを含んでいます。

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確認問題
セット1
セット2
セット3