まとめ
サイズ公差とはめあい
- サイズ公差
- 定義
- 機械部品を加工する際、指定された寸法とはわずかに異なる寸法が生じることが多いが、この誤差が許容範囲内であれば実用上問題ない。このように寸法の許容範囲を設定することをサイズ公差という。
- 図示サイズと許容サイズ
- 図示サイズ (Nominal Size):加工の基準となる寸法。
- 上の許容サイズ:許容できる最大の寸法。
- 下の許容サイズ:許容できる最小の寸法。
- サイズ公差 (Tolerance):上の許容サイズと下の許容サイズの差。
- はめあい
- 定義
- 軸と穴の組み合わせの関係をはめあい (fit) といい、サイズ公差によって規定されたものをはめあい方式 (system of fits) という。
- 種類
- すきまばめ (Clearance Fit):穴の寸法が軸の寸法より大きく、常にすきまができる。
- しまりばめ (Interference Fit):穴の寸法が軸の寸法より小さく、常にしめしろができる。
- 中間ばめ (Transition Fit):穴と軸の実寸法により、すきまができたりしめしろができたりする。
- 基本サイズ公差とサイズ許容区間の位置記号
- 基本サイズ公差
- JIS B 0401-1により、20種類の基本サイズ公差等級 (IT01, IT0, IT1~IT18) が定められている。
- サイズ許容区間の位置記号
- 穴の場合:A~ZC
- 軸の場合:a~zc
- 公差クラス
- サイズ許容区間の位置記号と基本サイズ公差等級(IT)の組み合わせを公差クラスという。
- はめあいの表示方法
- 例
- ⌀50H7/m6
- ⌀50(直径50mm)
- H7:穴に対するサイズ許容区間の位置記号(図示サイズより大きい位置)
- m6:軸に対するサイズ許容区間の位置記号(図示サイズより大きな位置)
- 具体例
- ⌀50H7のサイズ許容区間:⌀50 0 0.025 mm
- ⌀50m6のサイズ許容区間:⌀50 0.009 0.025 mm
課題
- 問題
- ⌀18H6/js5で示された穴と軸のはめあいについて、教科書 p.58 表2-7を用いて、穴および軸の上の許容サイズならびに下の許容サイズをそれぞれ求め、「すきま」や「しめしろ」等を求めることで「はめあい」の種類を答える。
この5週目の授業内容では、サイズ公差やはめあいの概念とその表示方法について詳しく学びました。特に、機械部品の寸法公差を理解し、適切なはめあいを選定することが重要であることが強調されています。
確認問題セット1セット2セット3
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